第12章 頂上戦争
いよいよ今日。
ここ、マリンフォードで火拳のエースの公開処刑が海軍によって執行される。
おそらく、今日ここに乗り込んでくると思われる白ひげに警戒してここ数日、海軍本部はピリピリしていた。
…が、それも今日で終わる。
そう、今日で全てが終わるんだ。
きっと、この時代も終わって新しい時代へと変わっていくのだろう。
「エース…」
私は机の上にあったエースの手配書を見ていた。
…初めてエースの手配書を見たときはまた面白そうなやつが出てきたと思っていた。
まさか、こんな最期になるなんて思ってもなかったけどね。
コンコンコン
「レティ、妾じゃ」
ノックだけして返事もしていないのに入ってきましたよ。
まぁ、別にいいんだけど。
「あぁ、ハンコック」
「先日行っていた通り来てやったぞ。して、妾に渡したいものとはなんじゃ?」
私は鍵のかかった引き出しからあるものを取り出してハンコックに渡した。
「こ…これはもしや…」
手の中のものを見てハンコックの顔に緊張が走る。
「そう、火拳のエースの手錠の鍵」
「…レティが持ち出したとばれた時はどうするのじゃ」
「いいの。エースを助けに来る海賊の誰かにでも渡しといて」
ばれた時は海軍を辞めるなりなんとかするからさ。
そう言い、私はハンコックを置いて部屋を出た。
外はもう準備万端で、エースもすでに処刑台にいた。
本部を囲うように配置された50隻の海軍船。
そして、なのある海兵総勢10万人と最前列には王下七武海5名。
海賊女帝 ボア・ハンコック
鷹の目 ジュラキュール・ミホーク
天夜叉 ドンキホーテ・ドフラミンゴ
暴君 バーソロミュー・くま
最後に、 ゲッコー・モリア
センゴクもよくここまでやったよ。
ま、相手は白ひげなんだしこのくらい当たり前なんだけどね。
ただ、センゴクの予想通りに自体が動くという確率はほとんどないからちょっと不安だけど。
私は用意されていた椅子に座った。
「随分遅かったのう。何をしとったんじゃ?」
「別に、時間に間に合ったんだからいいでしょう」
突っかかってくるようにトゲのある言い方でサカズキが睨んでくる。