第11章 インペルダウン
「スザク!…っスザク!!」
今にも倒れそうな声でスザクを呼ぶ。
「どうしました⁉︎大将!」
異常を感じたのかは分からないが、すぐにスザクはやってきた。
「今すぐインペルダウンに行くよ!」
「え…えぇ⁉︎」
理由を知らないスザクはただ驚くだけだった。
カサリ…
「なる程、そういうことですか…」
何とか気を落ち着かせた私は進路変更をしてもらってスザクに今朝届いた新聞を見せた。
「とりあえず、エースに会って本部に戻るよ」
「分かりました。少しお待ちください」
スザクは航海士と話し合いに行ってくれた。
うん、なかなかいい部下だと思うよ。
すぐに先を読んで行動してくれるし、いわゆるおすすめ物件♡って言うやつ。
…うわぁ!
気持ち悪!
自分で言って自分の言葉に鳥肌がたった。
「ここからインペルダウンはそう遠くないので2.3日あれば到着するそうです」
「分かった。部屋に戻るから何かあったら呼んで」
さっきよりは幾分落ち着いたがそれでもやっぱり心臓は変にドクドクと脈打ってて気持ち悪かった。
なんとか部屋に戻って椅子に落ち着く。
エースがインペルダウンに投獄となると白ひげが黙っていない。
となると、政府は白ひげとの全面戦争覚悟でエースをとらえたということか。
「厄介な事になった」
確か、インペルダウンってマゼランが居たんだよね?電話くらいしとくか…
いきなりいっても困るだろうし。
プルプルプルプルプル…プルプル…ガチャ
『はい!こちら次期署長のハンニバルで…『お前は何を勝手に出ている⁉︎ハァー』くわっ!毒吐きやがった…署長になりたかっ…た…ガクッ』
…一体なんのコントをしているんだろう。
心情が心情なだけにイライラしてしまうがここは我慢だ。
『部下が失礼いたしました。インペンダウン署長のマゼランです』
やっと本命が出てきた。
「スカーレットなんだけど」
『ス、スカーレット大将⁉︎今回は如何なさいましたか?』
「火拳のエースに会いたいんだけど、面会は可能?」
まぁ、可能じゃなかったら結構困るんだけどね。
すでに進路変更して向かっているから…
『はい、大丈夫です。いつ頃到着いたしますか?』
「2.3日で着くらしいから宜しくね。じゃあ」