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ONE PIECE 〜only story〜

第9章 忌まわしき日々



アルトがいなくなってから半年が過ぎたある日、私は外へ出ていた。

『例の子どもです。センゴク元帥、ガープ中将』

目の前にはアフロヘアのメガネおじさんとヒゲがもはもはのおじさん2人がいた。

『この子か…』

『……』

2人は私を見てなんとも言えない顔をした。

またどこかに連れていかれるのかな?
できれば、その方が嬉しいんだけどな…

アルトのいないこの施設にいる事はもはや苦痛でしかなかった。

『お前、名前はなんて言うんじゃ?』

ヒゲがもはもはのおじさんが聞いてきた。

けど、私には名前がない。

ーシロちゃんー
そう呼んでくれた彼女も自分が葬ってしまった。

いつまでも答えない私に何かを察したのだろう

『じゃあ、お前の名前はスカーレットじゃ。わしの名前はガープ、あっちがセンゴクじゃ』

スカーレット…
始めてもらった名前。

自分のもう一つの代名詞。

『スカーレット…。私、スカーレット?』

彼女が呼んでくれてたシロちゃん以外はまだちょっと違和感があるけど、それでも暖かくなった。

『そうじゃ。お前はスカーレットじゃ』

その日から私はスカーレットとなり、この施設から出る事を教えられ2人について行った。

センゴクとガープについて行くと海軍本部に着いた。

『今日からお前は海兵として海賊と言われいる奴らからこの世界の平和を保つんじゃ』

平和…

その言葉は今までスカーレットが生きてきたなかで1番縁のない言葉だった。

『もう、施設にも戻らなくていいんだね…』

約1年全く外に出られなかったのに今日を境に外に出ることができた。

未だに信じられなかった。

『…スカーレット、お前はもう自由じゃ。今日からは海兵としてここで生きていくんじゃ!』

…高らかにそう言ったガープに私はもう大丈夫だと思えるようになりこの人には自分の全てを知って欲しいと思った。

『うわぁぁぁん!』

そこから私はガープに抱きしめられながらいろんなことを話した。

実験にされて怖かったこと。
あの施設で大切な人をこの手で亡き者にしたことなど。

ガープは全て受け止めてくれた。

その次の日から私は1人の海兵として訓練を受け始めたのだが、施設にいた頃から戦い慣れており直ぐに同世代を倒した。

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