第8章 エニエス・ロビー
「何でだよ!じいちゃん、久しぶりにコビーに会えたのに〜」
「すまんなぁもう1人お前に合わせたいやつがおる。おーい、レティ!」
げ…
呼ばれた。
中々私が出るつもりじゃないと分かったのか、スザクはそっと私の背中を押した。
「ちょっ!ちょっと!」
「あー!お前!」
ほらー!バレたっ!
「誰だこいつ?」
「ぬわぁーんて、素敵な美女なんだ〜♡」
あはは…
個性的な反応どうもありがとうございます。
「お前、あの時はありがとうな!」
「あ、いや別に…」
やばい…。ここで麦わらのルフィにエニエス・ロビーでニコ・ロビンの居場所を教えたなんてばれたら…。
ガープやスザクはいいとして、海兵たちに知られるのは…
お願いだからなにも言わないでっ!
「この人も知り合い?」
「あぁ!海軍大将なんだ!!」
あぁあぁぁぁぁぁぁ!!
なんでそうあっさりバラすの⁉︎
「「「大将⁉︎」」」
当然の如く、麦わらのルフィ以外全員が警戒態勢に入る。
「あーっと、大丈夫だよ…。私はガープに無理矢理連れてこられたから、捕まえないよ」
と言ってもあんまり信じてくれないかな?
「ちょっと待って、海軍大将って言ったわよね?じゃあ、あんたがロビンの言ってた大将で、気に入った海賊は逃すっていう変わり者?」
「んーっと、まぁそうだね」
まさか、ニコ・ロビンが私のことを知っていたとは。
「よく私のことを知ってたね。ニコ・ロビン」
「私が知っていたのは19歳の少女が大将になったというだけよ。それ以外は青キジが話したの」
…うん。
クザン、帰ったら一発殴らせろ。
「そっかぁ…。まぁ、今はまだ関係ないけど、君達がどんどん政府の目にとまるようになるならきっと何処かで会うだろうし…。うん…宜しくね。」
大将が海賊によろしく…もあんまり良くないかな?
私たちの話が一区切りついたのを見計らってガープが口を開く。
「さーて、じゃあお前ら!」
「「「はっ!」」」
「この壁直しとけ!」
そう言い、自分が突き破った壁を指さす。
「「「えー!!」」」
全員からのブーイング。
まぁ、そりゃそうだよね。