第7章 マリージョア
コビーと横に並んで長い廊下を歩き、ガープの元へ向かう。
2人の間に会話はなかった。
ガープの部屋の前に着いた。
「じゃあ、入るよ」
コンコンコン
「ガープ、コビーを返しに来たよ」
中ではせんべいをボリボリと食べているガープがいた。
「んあ?なんじゃ、もう帰ってきたのか?もっとかかると思っていたのじゃが」
「コビーの呑み込みが早くてさ、予定より早く終わったんだ」
「そうか…。コビー、スカーレットのところはどうじゃった?」
今の今まで一言も話さなかったコビーが話す。
「はい。貴重な経験をさせていただきました!」
ピシッと敬礼をしながら報告する。
「そうか、それは良かった」
「じゃあ、ガープ私は戻るよ」
「なんじゃい、もう行ってしまうのか?」
「まぁね。じゃあ、コビーまた会おうね」
私はそそくさと部屋から出て行く。
別にさよならをするわけじゃないんだけど正直のところちょっと…いや、思っていたよりも悲しいのであまり長居はしたくなかった。
行きしにきた道を戻って行くと前から長身の男がやってくる。
「あららら?レティの方が早かったか」
「クザン」
私はスッと両手を前に出す。
「お土産ちょうだい」
そう言うとクザンは頭をポリポリと掻きながら
「感動の再会よりもお菓子ってわけね」
と少し寂しそうにしていたけど私はクザン<お菓子なのだから仕方ない。
お菓子は部屋にあるというのでクザンに着いて行く。
「ほら、お土産」
コトンとテーブルに置かれたのは一つの紙袋。
カサリと中を見てみると…
「こ、これって…まさかっ!」
見た目はただのイチゴのホールケーキ。
けど、ケーキに乗っているいちごはただのいちごじゃない。
上に乗っているのは…
「ジュエリーストロベリー!!」
キラキラと太陽の光を浴びて育てられたいちごは糖分をたっぷりと含んでいて一口それを食べた人は、二度と他のいちごが食べれなくなると言われている代物!!!!