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ONE PIECE 〜only story〜

第4章 白ひげ



すると、私の意思が伝わったのか「はぁ…」とため息をついた。

「コビー、俺も悪魔の実の能力者だ」

思わぬカミングアウトでコビーの目は今にも落ちそうなくらい見開いていた。

「俺はヴェザヴェザの実を食べた天気人間。俺の意思で雨や雪などの気象現象を起こすことが可能だ」

「そ、そんなことができるんですか⁉︎」

「まぁ、あまり使うことはないがな…」

「す、凄いっ!凄いです!!」

キラキラと目が輝いているのはいいが、このままじゃ成果が見られない。

「はいはい、スザクの能力のことは置いといて、コビーやるよ」

「は、はいっ!」

自分から俺に振ってきたくせにというスザクの愚痴が聞こえた気がしたが放っておいた。

「じゃあ、行くよ。全力でこいっ!コビー!」

「はいっ!」

これを合図にコビーは私に向かってくる。

けど、簡単に殴られはしない。

「風滅」

風圧によってコビーの動きを足止めする。

「つっ…剃!」

「嘘っ⁉︎」

思わず出てしまった本音だった。

まさか、こんな短時間でできるようになるなんて…

けど、まだまぁ未熟というのが一目見てわかった。

「アイスピストル」

青キジのヒエヒエの実で、氷の拳銃ができた。

それを戸惑うことなくコビーの足元に撃つ。

コビーがさせるたびに床に打ち込まれる氷の弾丸は薄い氷をはる。

けど、やっぱり最初と比べるとだいぶ鍛えられているのがわかる。

暫くすると約束の15分が経った。

「降れ、大地の恵」

スザクが手を上にかざすと直ぐにこの船の上に雨雲ができ、ポツポツと雨が降り始め視界が悪くなる。

海軍は、いついかなる時でも場合によったら戦場で戦わなくてはならない。
その時の天気が常にいいなんて言えるわけがない。

コビーにとっては大変かもしれないが経験をしておかないといざという時に足手まといになるだけだ。

「残り約15分。もっと楽しませてね」

けど後半になっていくたんびにコビーの動きは悪くなる。

雨が体力を奪っているせいもあるのだろう。

「僕は…僕はこんなところで躓いてなんかいられないんだ」

小さな声が聞こえる。

まるで、自分に言い聞かせているみたい。
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