第4章 白ひげ
「お前、海軍なのにエースの心配なんかするんだい?」
心底わからな鬼といった顔をするマルコに思わず笑ってしまう。
「なんだよい?」
私がいきなり笑ったのであまりいい気がしなかったようだ。
「ごめんごめん。別に海軍だからエースの心配をしたらダメなんて決まりはないからね。友達の心配をしているだけ」
「本当にそうかよい」
「?。どういう事?」
何が本当にそうなの?
「…いや、別になんでもないよい。じゃあな、スカーレット」
「うん。じゃあね」
私は白ひげ海賊団を出た。
ー友達の心配をしているだけー
「あいつもバカなやつだよい。自分の気持ちに気付いていないなんて」
あんな顔をしてもまだ自覚がなきとはな…
「エース、早く戻ってこいよい」
「ただいまっ!」
あー、疲れたー。
昨日からずっといろんなところへ飛んでるんだもん。
「大将、お帰りなさい」
スザクがお出迎えに来てくれた。
「あれ?コビーは??」
「あぁ、大将に力を存分に見せるために休憩を取っています」
「ふーん。一軒だけ電話をしたいからその後に成果を見るって言っといて」
「わかりました」
私は部屋に着くと、電伝虫を手に取りある人物へとかけた。
プルプルプル ガチャ
『こちら、赤髪海賊団』
出てきたのは予想通りベンだった。
「ベン、スカーレットなんだけどシャンクスいる?」
『!スカーレット化?なんで番号を知って⁉︎』
「それは企業秘密。安心して、海軍にバラすつもりはないから。で、シャンクスは?」
『あぁ、ちょっと待ってろ』
お頭スカーレットから電話だというベンの声が聞こえた後、バタバタと足音が近づいてくるのがわかった。
『スカーレットか?』
電話のせいだろうか?いつも騒がしくてうるさい人物とは思えない落ち着いた声だった。
「そうだよ、シャンクス。一応白ひげのところに行ってきたんだけど…。ごめん、説得はできなかった」
『そうか…。まぁ、仕方ねぇな。あ、それよりスカーレット、お前俺のなか…』
ガチャン
その先はなんとなく予想ができたのですぐさま通話を切った。