第3章 気分屋
「ふんふんふーん♪ うーん、いい匂い♡」
私は部屋で早速さっきもらってきたココアを淹れていた。
「ふー、やっぱりカカオ島のココアが一番美味しいや」
甘い匂いとは別に窓から風が入ってくる。
ふと、エースのことを思い出す。
「ティーチか…」
どうしても嫌な予感が拭えない。
「エース、どうか無事で…」
私は祈ることしかできないけれど、次に会えるのを待ってるよ。
ドンッ!
やたら大きな入れ物に“酒”と書いてあるものをスザクに渡される。
「えっ?大きくない?」
これを持って飛べと…?
鬼ですか?
「白ひげのところへ行くならこのくらいは持って行っておかないと…。
何をしに行くのか知りませんが、くれぐれも戦闘に持っていかないように」
「別に戦闘する気は一切ないんだけど」
「貴方にはイレギュラーがつきものですからね。用心したことはないです」
ふと、スザクの後ろにピンク頭が見えた。
「コビー!!」
いきなり読んだことに驚いたのかビクッとピンクが跳ねる。
「今日は帰ってきたら成果を見せてもらう。覚悟しときなさい」
クルッと私は背を向ける。
「さて…と」
白ひげは一体どこにいるのかな?
私は意識を集中して風たちに問いかける。
“今、新世界のとある海域にいるよ!!”
“僕たちが連れて行ってあげる!こっちだよ!!”
「よし!じゃあ行ってくるね」
私はスザクが用意してくれたお酒を持って飛び立った。
「…コビー、大将が戻ってくるまで復習でもするか?」
「はいっ!お願いします!!」
今日も1日元気です。