第13章 終局
シャンクスからもらったビブルカードをたどって新世界まで来た。
きっとそろそろつくと思うんだけどな…
「レティ、あそこじゃないですか?」
スザクが指さす方向を見るとそこにはシャンクスの船がぷかぷかと浮いていた。
余談だが、もう私は大将でも何でもないのでスザクには普通に呼び捨てをしてと頼んだのだ。
「お、ほんとだ!じゃあ、降りるよ~」
私は一気に降下して船の柵の上に降り立った。
私たちを一番に気付いてくれたのはやはりベンだった。
「…スカーレットか?」
やっぱり、みんな私の髪を見て話すまでに間があく。
「そうだけど」
「雰囲気がだいぶ変わったな。スザクもつれてきたのか」
一応軽く髪のことを触れてすぐにスザクに話題を移した。
「お久しぶりです。ベン・ベックマンさん。お元気でしたか?」
久しぶりに会うせいなのか話が盛り上がっていき私一人置いてけぼりをくらった。
「おー!!スカーレットじゃねぇか!元気になったんだな!」
私たちに気付いたシャンクスが大声を出してガハガハ笑いながら近寄ってきた。
「髪の毛も短くなって、似合ってんじゃねぇか!」
と、シャンクスだけは私の髪に驚くこともなく素直にほめてくれた。
「…シャンクス、今だけ君が神様に見えるよ」
うるさいことには変わりないけど。
「そうだ、エースはあれからどうなったの?」
正直な話これと居場所を聞くためにここに来たようなものだ。
「ああ、俺たちもあんまり一緒にいなかったんだけどなエースもだいぶ回復していたぜ」
「…そう」
よかった。
ずっと不安だったことが杞憂に終わったようだ。
「で、どこにいるの?」
「せっかちな奴だな。新世界のある島にいる、俺たちが連れて行ってやるだからお前は少し休め」
どうせぶっ続けで飛んでたんだろうといわれた。
むぅ、ばれてる。
「よし、今夜は宴だ!ベン!準備頼んだぞ!」
ベンに任せるだけ任せてシャンクスはさっさと船内へ戻っていった。
「…何しに来たの?」
「ほおっておいてくれ、いつもあんな感じだ」
この後、甘いものが食べたくなった私はスザクにプリンをつくてもらって夜までの時間を過ごした。