第12章 頂上戦争
「コビー!!」
間に合わないそう思った時だった。
サカヅキの拳を一つの剣が防いでいた。
「あれは…」
スザクもその存在がいることに驚いている。
そう、誰もが知っている四皇“赤髪のシャンクス”本人だった。
子ビーはそのまま気を失ってしまった。
私は思うように動かない体に鞭を打って倒れたコビーに駆け寄る。
「シャンクス、どうしてここに?」
シャンクスは落ちてあった麦わら帽子を手に取り
「この戦争を終わらせに来た」
そうはっきりと宣言した。
私はがコビーを介抱している間にシャンクスは赤い鼻の男に麦わら帽子を渡していた。
帽子を受け取って何とか麦わらは逃げたようだ。
「スカーレット、お前も怪我がひどい。手当を受けろ」
「いいよ、最後までいたいんだ」
そこは意地でも譲れなかった。
「…そうか」
そういうとシャンクスは海軍に近づいていく。
「これ以上の戦いは無益な被害が増す一方だ。まだ暴れたりないやつがいるなら俺たちが相手をしてやる」
赤紙海賊団に言われると海兵たちも手が出なかった。
黒ひげもシャンクスと戦うことはせず本部を後にしていった。
シャンクスはセンゴクと向き合った。
両者が目をそらすことはない。
「この場は、俺の顔を立ててもらおう」
白ひげ海賊団は涙を流し、海兵はけが人を運び始めようとしていた。
「コビー!」
相方のヘルメッポがこちらにやってきた。
「ちょうどよかった、本当は能力で癒してやりたいんだが今の私にはできない。悪いけどコビーを頼んだよ」
そういって私はコビーをヘルメッポに託し、スザクとともにシャンクスの近くへ移動する。
「白ひげの弔いは俺たちに任せてもらう」
それに反対したのはやはり海軍だった。
首をさらして勝ちどきを得る。
その言葉を聞いて私は悲しくなった。
海軍の言いたいことはわかる。
海軍の威厳を世に知ってもらうには確かに効果は抜群だろう。
しかし、センゴクだけは違った。
「構わん」
それには海兵たちが驚いた。
「お前ならいい、赤髪。責任は私がとる」
「…すまん」
センゴクは海兵に負傷者の手当を指示をして
「戦争は終わりだ!」
そう宣言した。
その言葉を聞いて私はやっと落ち着いた気がした。