第12章 頂上戦争
私の返事が気に入らなかったのかサカヅキの眉間にさらにしわが寄る。
元からしわしわしてるのにさらにしわになった。
「流星火山!!」
サカヅキは大きな塊を次々と降らしていくその範囲は広く、ジンベエたちにも向かっていた。
「ちっ!ほんと嫌な奴」
私はジンベエたちに向かっている溶岩を防いでいく。
全部は防ぎきれなくて一部がジンベエのほうに落ちていく。
「やばっ!!」
能力を発動していたら間に合わないっ!
私はジンベエめがけて落ちていく溶岩の間に入り込んだ。
一瞬にして体に焼けるような痛みが全身に回った。
「く…そぉ…」
遠くで誰かが私の名前を呼んでる気がする。
サカヅキのほうにはマルコ達が食い止めているのが目に入る。
ジンベエはいつ迎えに来たのかトラファルガー・ローの船に向かっていくのが見えた。
とりあえず、回復させるところまでは回復させよう。
もう能力を使いすぎてすでに限界は近い。
「あーもー、ほんっと嫌になっちゃう」
ふらふらする。
何とか動けるところまで回復させてマルコ達のほうへ向かおう。
「どいつもこいつも血の気が多くて、これじゃあ戦争は終わらない」
さて、どうしたものか。
私一人で終わらせることができたらなんていいだろう。
「それができたら苦労はしないっての」
空から降ってくる溶岩のせいでなかなか前に進めない。
「大将!」
「スザク!エースは?」
「無事、船に乗り治療を受けています」
「そう、じゃあ私をサカヅキのところまで連れて行ってくれる?」
驚いた顔をしたけど、スザクは頷いてくれた。
スザクのおかげで何とかさっきよりはスムーズに先に進めるが、もう地面はボロボロで至るところに人が倒れていた。
突然周りが光りだしたと思ったらボルサリーノが船に乗った麦わらを狙っていた。
今の私は動けない。
どうするっ!!
「そこまでだぁー!」
マリンフォード全体によく知った声が響いた。
そのおかげかボルサリーノの光も消えた。
声のしたほうを見るとサカヅキの目の前にコビーがいた。
サカヅキを前にコビーは声を荒げる。
「…だめだ」
このままじゃコビーはサカヅキにっ…!
「スザク!急いでコビーのところに!!」
すでにサカヅキは手を振り上げていた。