第12章 頂上戦争
「俺は、自由な大将が好きです。例え、それが海軍を裏切るような行為であったとしても最後まであなたのそばにいさせてください」
真剣な目をしたスザクは私の手をひいて立ち上がらせてくれた。
「…ありがとう。スザク」
こんなにいい部下に恵まれて私は幸せ者だね。
気持ちを切り替えて私は黒ひげのほうを見る。
「さて、さっきはやられちゃったけど、今度はそうはいかないからね」
あいつに能力は効かなくても武器なら通用する。
なら、ただ普通の戦闘をするしかないね。
「仇を取らせてもらうわよ」
早くこんな戦争終わらせなくちゃ。
私は近くにあった剣を手に能力を使う黒ひげから逃げる海兵たちに逆らいながら近づいていく。
グラグラの実の能力によって崩壊していく海軍本部。
海兵たちはどんどん弱気になっていく。
「手始めにこのマリンフォードでも沈めていこうか!」
「調子に乗らないでよっ!」
私は真っすぐ黒ひげに向かっていく。
すると黒ひげの上空にセンゴクがいた。
呆気にとられているとセンゴクの一撃が黒ひげ海賊団に向けられた。
大きな衝撃波が全体を包む。
「久しぶりに見たな。こんなセンゴク…」
なんにせよ、これで海兵たちの士気も上がるだろう。
「じゃあ、守ってみろよ!」
センゴクと黒ひげがぶつかり合う。
周りを見ると海軍の一方的な攻撃が見える。
「もう勝負はついているっていうのにっ!」
私はエースの姿を探す。
…どこ?どこにいるの?
遠くでサカヅキとイワンコフたちが戦っているのが見え、その少し離れたところに抱えられたエースと麦わらがいた。
「あの調子じゃサカズキが邪魔か…。スザク!向こうに行くよ!」
私は風を使ってスザクとともにエースたちのほうへ向かう。
「ちょっ、待ってください大将!黒ひげのほうはいいんですか⁉」
「センゴクがいるから大丈夫。それより、エースのほうが心配よ」
何とか耐えてね。
エース…。
イワンコフたちもサカズキの前に倒れていき、サカズキはそのままエースたちのほうへ向かう。
麦わらを抱えたジンベエは海を目指し、エースを抱えている白ひげ海賊団と別れた。
サカズキは麦わらのほうへ向かう。
「スザクはエースのほうをお願い!」