第12章 頂上戦争
一方、最期の船長命令に従う白ひげ海賊団は、次々と船を目指すがそれを海軍が許すはずもなく、攻撃が続けられていた。
黒ひげ海賊団は大きい真っ黒な布を白ひげに覆いかぶせていた。
「…何をする気?」
「今から見せてやるよ、全世界が度肝を抜く最高のショーをな!」
布の中に黒ひげも入りその周りを黒ひげ海賊団が守っている。
一方退路を青キジによって絶たれていたルフィたちは別の船を向かおうとしていた。
「ルフィ!こっちだ!」
「おおっ!」
しかし、2人の行く手に亀裂が走りマグマが吹き出してきた。
「赤犬!」
「お主ら2人ともここ、マリンフォードから一歩も出させん!」
「ちっ!火拳!」
エースと2人で赤犬との攻撃が続く中、革命軍のイナズマ、イワンコフの力を借りながら赤犬を倒そうと試みていた。
向こうには赤犬、こっちは黒ひげ。
最悪の状態ね。
「エース、生き残っててよ」
伝えたいことがあるんだから。
しばらくすると、何も行動を起こしていなかった黒ひげ海賊団が布を剥ぎ取った。
中からはもちろん黒ひげ。
白ひげの方にはなんら変わった様子が見られない。
「海軍、おまえらに俺の力を見せておこう“ブラックホール”!」
黒ひげはヤミヤミの力を使い、海兵たちを暗闇の沼へ引き摺り込んで行く。
「そして、これが!!」
黒ひげは左手を右上に高くあげた、
その構えは以前にも見たことがある白ひげの構えだった。
一気に手を振り下ろした黒ひげの前に亀裂が走り、一気に地面が揺れ始めた。
「つっ…!これはっ!」
私は地面に捕まりなんとか耐える。
「白髭の“グラグラの実”の能力」
「手に入れたぞ!これでもう俺に敵はいねぇ!」
黒ひげ、一体あのわずかな時間の中で何をして能力を手に入れたのかさっぱりわからない。
「悪魔の実の能力を2つ手に入れることは不可能。何をどうやってやったのか、全く嫌なやつ」
けど、あいつをこのままにさせておくわけにはいかない。
「どうすればいいの…?」
海楼石をはめられている今動くこともままならない。
私は、無力だ…
「大将!」
声をする方を見ると、そこにはスザクがいた。
「スザク…なんで?」
スザクは私に近づいてごそごそと何かをし始める。
するとすぐにガチャンという音がし、それと同時に手錠が外された。