第12章 頂上戦争
「ゼハハッ。無駄だぜ?悪いが、お前にはおとなしくしておいてもらおう!」
ドゴッ!
「ぐあ…っ!」
黒ひげに思いっきりお腹をけられた。
おかしい、能力を発動することも身動き取ることもできなかったおかげで防御もできずにモロに攻撃を食らってしまった。
「ゲホッ!ゴホッ!」
痛い…。全然動けない。
すると真後ろに監視長がいた。
「なっ…いつの間に…⁉︎」
「船長のところに行かせるわけにはいかないんでな、こいつでおとなしくしてもらうぜ」
そう言い、付けられたのは海楼石の手錠だった。
「なん…で…?」
「なんでだと?俺たちはインペルダウンから軍艦でここまで来たんだ。手錠を持っていてもさしておかしくはないだろう」
言い終わると、監視長は視線を別の方向に向けた。
その視線の先を見ると黒ひげと白ひげが対立していた。
黒ひげは能力を使い地面を黒い煙で覆った。
見ると、近くにあった岩などが地面に吸い込まれていっているのが分かる。
「ジハハッ。これがサッチをぶっ殺して奪った悪魔の実の能力。最強の力“ヤミヤミの実”存分に味わうがいい!」
黒ひげは沈んでいく白ひげにエースの話題をふる。
一方の白ひげは黒ひげに攻撃を仕掛けるも、黒ひげの能力により攻撃ができなかった。
いや、というよりも黒ひげの能力が白ひげの能力を吸い取ったようにも見えた。
「どうだ?俺のヤミは?悪魔の実の能力さえも引きずり込み無力化させるのさ。
つまり、地震はもう起こせねぇ!」
黒ひげの拳が白ひげのお腹にめり込んだ。
なるほど、だから私の能力もあいつには聞かなかったのか…。
白ひげはただ殴られ続け薙刀が上へ飛ばされた。
しかし、落ちてきた薙刀を見事白ひげの手中に戻り、今度は能力ではなく薙刀で攻撃すると、黒ひげにダメージを追わせることに成功した。
武器による攻撃は効くんだ…。
痛みで地面に転がっている黒ひげを押さえつけ、白ひげは思いっきり能力をふるった。
激しい砂埃が辺り一面にまい何も見えなくなっていた。
何がどうなったの…?
煙が晴れた時、黒ひげはうつ伏せではありながらも息はまだあった。
なんてしぶといやつ。