第12章 頂上戦争
「まったく…、さすが私の部下だね」
油断も隙もない。
「当たり前でしょう。水蒸気爆発をするには時間がかかりますがその分の効力はあります」
貴方を倒すにはこのくらいしないと。だってさ。
「けど、こんなところで負けるわけにはいかないの!」
私は光を発生させ、スザクの目をくらます。
「しまった!」
私はスザクの後ろに素早く回り込んで手刀を落として気絶させようとした時だった。
「うわわっ!」
突然マリンフォード全体が崩れ、海軍本部が崩壊するほどの大きな地震が起きた。
「ちっ!」
私はスザクの首根っこを掴むと風を使い上空に避難する。
近くにいたサカズキが割れた地面に落ちていくのが見えた。
「白ひげ…。恐ろしい男」
真っ二つに裂けた広場をみて白ひげの強さを再認識する。
海賊たちは船へ、白ひげは1人戦場に残り海兵と戦っている。
「つっ…!!あいつはっ⁉︎」
私の視線の先にはある男がいた。
「マーシャル・D・ティーチとインペルダウンレベル6の脱獄者たち」
ようく見たら監視長もいない?
「っ…あれは、黒ひげ海賊団…?」
スザクも目くらましがだいぶ落ち着いてきたのか視界が見え始めたみたい。
「久しぶりだなぁ!おやじぃ」
私の中で今最も嫌いな人物No.1であろう男は躊躇いもなく白ひげのことを“親父”と呼んだ。
私はゆっくりと地上に戻り、スザクを置いて黒ひげの方へと向かう。
見た感じ、監視長は裏切ったみたいだね。
黒ひげはインペルダウンの脱獄者が欲しかっただけみたい。
センゴクが怒りでプルプルと震えてるよ。
「ほら、やっぱり。あいつを七武海に入れて悪い方向にしか向かってない」
黒ひげの全貌が明るみになると、センゴクも言葉が出ないようだ。
まさに、開いた口がふさがらない状態。
「そんな事はどうでもいい!」
白ひげは黒ひげに向かって能力を発動する。
見た感じ全員がモロに攻撃を受けたように見える。
…が、砂埃の中から黒ひげ海賊団は無傷で姿をあらわす。
一体あの攻撃をどうやって防いだのか是非教えてもらいたいね。
白ひげ自身仲間の無念を晴らすためとは言ってるが、あの体じゃもうそんなに動けないだろうね。