第5章 戦う勇気 手放す勇気
大倉side
朝目が覚めると
隣になのかが眠ってる……
それはすごくすごく
幸せなことのはずやのに
隣で眠ってるなのかのほっぺたに
涙のあとがある…
それが苦しくて仕方ない…
好きになってごめんな……?
こんな風に
なのかを苦しめることになるなんて
思ってもなかった…
ごめん…ごめん……ごめん…………
何回謝っても足りへんよな…?
それでも俺はなのかを……
「愛してるよ………?」
そう小さく囁いて
なのかの髪を撫でると
なのかの目がうっすらと開いて
「おはよう…たつ兄(笑)」
そう言って笑顔を浮かべる……
今口を開いたら
情けないけど泣いてしまいそうで…
言えない"おはよう"
の変わりになのかの唇に唇を重ねた…