第4章 秘密の代償
なのかから
"会ってちゃんと話したい……"
そう言われて…
そこら辺にあった帽子をかぶって
そこら辺にあった上着も羽織って
急いでバイクに飛び乗ったものの…
待ち合わせ場所に着いた今
気付いたけど……
俺寝起きそのものやんか(涙)?
でも今更着替えにも帰られへんから…
「待たせてごめんな?」
そう言って
公園のベンチに座るなのかの横に
腰を下ろすと…
うん…分かってるよ?
今の俺が驚くほどかっこ悪いって…
だからそんな驚いた顔で
俺を見んといて(涙)?
寝起きそのものの自分が
あまりに恥ずかしくなって
帽子を脱いで顔を隠すと…
帽子から飛び出した
寝癖でボサボサの俺の髪を
なぜかなのかは楽しそうに
ほわほわと撫でてくる……
頼むから
そんな風に俺に触れんといて……?
そんな風に優しく触れられたら
最低な俺を
許してくれるんちゃうかって
期待してしまうやんか…