第4章 秘密の代償
朝目が覚めると
そこはいつもの自分の部屋じゃなくて
ここ…どこだっけ………?
なんて寝起きで働かない頭をふり
体を動かそうとすると…
体を包んでる毛布ごと
私を抱きしめて寝てる
すばちゃんがいる…(笑)
あぁ…そうか………
やっぱりあれは夢じゃなかったんだ…
夢だったらよかったのに……
なんてため息をつきながら
ベッドの下に目をやると
昨日から放置してるスマホが
転がっていて……
裕兄に連絡もしてないし…
心配してるかな……?
たつ兄はあの後
ちゃんと家に帰れたのかな…?
二人のことを考え出すと
あんなに昨日泣いたのに
また涙がじわじわと浮かんでくる…
でもその瞬間
「家出娘…また泣いてんのか(笑)?」
なんて寝起きの少し掠れた
すばちゃんの声がして
「違う!!!」
そう向きになって言った私に
「偉い偉い(笑)」
なんて笑うと
私の頭を子供みたいに
よしよしと撫でた……(笑)