第4章 秘密の代償
"ふざけるな!"
そう叫ぶ裕兄の声に驚いて目を開けると
なぜかそこには
たつ兄につかみかかる
裕兄の姿が見える………
訳がわからなくて
急いでこたつから抜け出し
今にもたつ兄を殴ってしまいそうな
裕兄の腕を掴むと…
「お前…ふざけてんちゃうぞ…?
かおと付き合いながら
なのかに手出しといて……
今さらかおと別れたから
なのかと付き合いたい?
どこまでお前自分勝手やねん…?」
そう言って裕兄は
たつ兄を睨み付ける……
「分かってる……
調子良すぎやって分かってるよ?
それでもなのかが好きなんやから
なのかじゃないとあかんのやから
仕方ないやん……?
それでも諦めろって言うんやったら
横山くんが教えてよ?
どうやったら
このどうしようもない気持ちが
無くなるん…?」