第4章 秘密の代償
裕兄side
大倉を驚かしてやろうと思った…
だから"用事がある"そう嘘をついて
鍵を使って家に入った大倉の後ろから
ばれないように家に入った…
驚かしてやろう…
ただそう思っただけやのに
何で俺のほうが驚かされてんの……(笑)?
大倉が入った後のリビングを
こっそりと覗いて俺が見たもんは
なのかにキスをしてる大倉の姿と
微かに聞こえた"好き"の言葉………
それだけでも十分驚かされてんのに
こいつは今何て言うたんやろ(笑)?
あの日のデートの相手が大倉…?
かおと付き合いながら
なのかかとも…?
「もう何やねん…大倉……?
その冗談は笑われへんて………(笑)」
そう言って
俺が必死に笑ってみても大倉は…
「ごめん横山くん……
でも俺…かおと別れた。
これからちゃんと
なのかと向き合いたいねん…
もう自分に嘘つきたくない……」
なんて俺の目を見ながら言うてくる…
その瞬間…
俺の中でプツンと
何かが切れた音がした…
「ふざけるなよ(笑)ふざけるなって…?
ふざけるな!!!!」