第1章 365日家族
「もう…何してんの?
ちゃんと相手確認してから
扉明けなあかんやんか(笑)」
なんて笑いながら
おじさんをしっかり追い払ってくれた
たつ兄は私の顔を覗き込んできて…
顔が赤くなってるのを
知られたくなくて
「だって…たつ兄だと思ったから……」
そう言って顔を背けて
ぼそぼそと言い訳をする私に
「俺が来るんがそんなに嬉しかった(笑)?」
なんてからかうようににやりと笑う(涙)
「ば…ばかでしょ…たつ兄は…!
私は誰が来たって嬉しいもんね…?
章ちゃんでも…
丸ちゃんでも…すばちゃんでも…」
「はいはい…もういいです…!
ほんまになのかは素直じゃないんやから(笑)
もうちょっと素直やったら…
俺からご褒美あげんのに(笑)」
そんなことを言いながら
腕を広げて私に近づいてくるたつ兄に
驚いてぎゅっと目を閉じた瞬間
「痛(涙)!」
なんて叫ぶ声がして目を開けると
私の前で大きな体を小さくまるめて
頭を押さえてるたつ兄と…
その隣で仁王立ちしながら
「俺の妹に何をしようとしてねん?」
そう言って拳をにぎりしめてる
裕兄がいた…(笑)