第2章 ドキドキの初デート
大倉side
分かってる………。
この二人はバカがつくほどの
仲良し兄弟や……
そんなん誰に言われなくても
俺だってちゃんと解ってる……。
それやのに今日は
今日だけは
仲の良すぎる二人に
とてつもなく腹がたってしまう………
そんな感情を
目の前にいる二人には知られたくなくて
洗面所に逃げ込んだものの
今目の前にある鏡に映る俺の顔は
ひどい顔してるわ………(笑)
今日は俺にとって
ほんまに特別な日やったから……
なのかをデートに誘うまで
ほんまに長い年月がかかった…
あほみたいに長い片思いをして
やっと一歩踏み出したのに
結局最後はこうなるんや(笑)
平気な顔でなのかに嘘をつく
横山くんはずるい…
その嘘を疑いもせーへんなのかは
あほや……
そんなどーしようもない感情を
なんとか冷たい水で洗い流して
少しはましになった顔で
洗面所の扉を開けるとそこには
なのかが立ってて
「たつ兄…なんか怒ってる?」
なんて俺を見上げて涙目で聞いてくるから
洗い流したはずの感情が
また胸を多い尽くして…
なのかの腕を引っ張り洗面所の扉を閉め
あかんて分かってるのに俺は
驚いた顔をするなのかの唇に
キスをした…………