第2章 ドキドキの初デート
映画を見終わった後
怖くてまともに歩けない
私の腕を支えて歩くたつ兄に
引きずられるように
ようやく車に乗り込んだものの
もう嫌だ……(涙)
いつの間にか外は暗くなってるし…
後部座席には振り返ると誰かいそうだし…
座った足元からは足とか掴まれそうだし…
あらゆる全てがもう怖すぎて………
運転中のたつ兄の服の袖を掴み
足を抱えて小さくなっていると
「うゎ(汗)!」
なんて突然たつ兄の叫び声がして
「何!何事!?」
そう叫んでたつ兄の腕にしがみつくと
「やったー(笑)」
なんて怖がる私を見て
嬉しそうに喜んでるたつ兄がいて…
泣きそうなほど怖いのに
そんな風に
私をからかってばかりのたつ兄に
すごく腹がたって私は…
「たつ兄なんか大嫌い……」
本日2回目の
"大嫌い"の言葉をたつ兄にぶつけ
たつ兄から顔をそらし
体を小さく丸めた………