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365日家族

第5章 戦う勇気 手放す勇気


裕兄side

仕事が早く終わっても

誰も居ない静かな家に帰るんが嫌で


外で誰かと飯を食うて

ぷらぷらと時間を潰しながら

家までの道を歩く…


これが最近の俺の日課で…


今日もいつものように

退屈で無意味な時間を潰し

ゆっくりと家までの道を歩く。


でも今日は

玄関の扉に鍵を差し込んだ瞬間


背中から"裕兄………"

そう俺を呼ぶなのかの声がした気がして…


あかんぞ俺(笑)

なのかに会いた過ぎて

空耳まで聞こえるようになったんか!?



なんて聞こえるははずのない

なのかの声を振り払うように

もう一度玄関の扉を握りしめると


今度は

俺のお腹に小さな手が回されて…


"裕兄………"

そう俺を呼ぶなのかの声がはっきり聞こえて


急いで後ろを振り返るとそこには



涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔で俺を見つめる


なのかがおった………
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