第1章 壱ノ華
「なんですか?
もう降参ですか?」
『い、今はダメっていうか、その……。』
「おい、とっとと、済ませろよ
こっちは暇じゃねぇんだよ。」
アランが苛立ちを顕にしながらこちらを見ている。
不満があるのかという眼差しで腕を組んでいる。
や、やばい、逃げる事もできないし…。
「では、続けましょう。」
ジルはワイシャツのボタンに手を掛け、ぷつん、ぷつんと一つずつ丁寧に外していく。顕になる自分の素肌。
見られる事への恐怖感より、バレることへの焦りの方が勝っていた。
ジルはボタンを外し終わり、僕の胸を圧迫している布に触れる。
「どうして、男性だと?」
『……っ』
「いいませんか。
ですが、ここにいる皆さんはもうわかっておいででしたよ?
まぁ、尋問、いや、拷問は得意ですのでよろしいですよ。」
ジルが胸を圧迫している布に手を掛け解いていくと、ぷるんとこぶりな胸が晒される。男の人の手には少し小さいものの、ピンク色に染まる中心は主張をしていた。
『や、やめ……っ』
「では、お答え下さい。
何故、男性としてここへ来られたのですか?」
お金に困っていたなんて、恥ずかしくて絶対言えないし…。
だからといってこの状態も…耐えられない。
僕の小さなプライドが邪魔をして、首を横に振る。
『…………っ…』
「そうですか。
では……。」
ジルはそう言って、僕の背後に回り、他の男性に見せつけるように胸を揉みしだく。
初めての感覚に違和感を覚えながらも、ジルの指の間にいる乳首がピンと固くなっていた。
「おやおや、感じてらっしゃるんですか?
ですが、私は貴女を気持ちよくしたい訳ではありませんよ。」
『や、やめ……ろ』
「口が悪いお方ですね、」