With Live Planet _この星で生きる_
第7章 アースベインの女神
えへへ、と笑ってなんとか誤魔化す。
でもこれ以上足を触られると「痛い」と言ってしまいそうだ。
「あ、足の甲だと裸足でいれないから、
鎖骨の下あたりでもいいですか?」
私はこの辺、と指をさすとラーファさんは了承してくれた。
そして、またあの機械にてQRを張ってもらう。
前回と違うのはラーファさんがいる事だ。
「…お前が来て、俺らは変わった。お前が来るまでは良くケンカしていた。
でもお前が来てからケンカはしたことない。
戦争の時も星民も守らなければならないが…俺は、お前も守りたかった」
ポツリ、ポツリと少ない語数で私の目を見て話す。
椅子から立ち上がったラーファさんは
包帯を巻いてる部分に触れた。
「怪我深いんだろ?包帯取るぞ」
バレてたんだ、足痛いの。
そのままラーファさんは包帯を取ってくれた。
「青紫色の筋…?ただの切り傷じゃないな」
残念ながら私は寝転がっているため、
怪我を確認することは出来ない。
「ちょっと待ってろよ」
そう言ってラーファさんが部屋を出たと同時にQRの印刷は終わった。
起き上がって自分の太ももを見ると、
前は血でよく見えなかったが確かに不気味な色の筋が傷周辺にあった。
それからすぐにラーファさんと、この前の救護の人が来た。
「うわっ、これはひどい。多分剣に毒が塗られていたのでしょう。すぐに抜きますね、傷みますよね」
そう言って筋1本1本に注射を刺して抜いていく。
痛かったが終始ラーファさんが私の肩に手を置いてくれていて、安心した。
「よし、出来た!筋は無くなったので痛みはもう無いと思います。
この毒はなかなか強力で、明らかに致死量だったので良かったです。
ラファエルさん、ありがとうございます」
そう言って救護の人は出て行った。
「だから言っただろう。無理をするなと。痛かったら痛いと言え。苦しいなら苦しいと言え。俺らが助けるから。
チキュウで苦労したのだろう?
もう少し甘えていいんだぞ。頑張りすぎだ」
そう言ってポンっと頭に手を置いて、撫でられた。