With Live Planet _この星で生きる_
第6章 平和は終わる
「今回の相手はスコリマラクという星からです。予想数値は……」
ウリさんがそこまで言うとラーファさんが手元の資料を読み上げた。
「隊の数は300、人数にして60000。
全て人が遠隔操作をしてるロボット。
過去のデータによれば爆破した際に
赤い液体が飛ぶ。
液体自体は弱性の塩酸、血ではないので怯まないように注意が必要。
入ってきた情報は以上だ」
60000体という数は決して少なくないだろう。
その証拠にみんなの顔が強張っている。
「アテラスちゃん、遠慮はいらないよ。
全部倒して、この星を守らなきゃ」
ポンっと背中を軽く叩くミカさんはほんの少しだけ微笑んでいる。
きっと私を安心させようとしてるのだろう。
「この扉はこの星の入り口となる外ににつながっています。
そこからしか敵は入れません。監視から連絡が入り次第ここが開き戦闘開始です」
淡々と説明され、理解するのに時間がかかってしまう。
それでも私たちの作戦会議は進み、
なんとか頭に叩き込む。
「えっと、まず銃で周辺を片付ける。
近い敵は全て剣で処理する…よし!」
私がブツブツとつぶやいている間にも彼らは食べ物の補給や、武器確認をしている。
いつもと違うのは緊張感と声のトーン。
「アテラス、スマホ貸して」
ガブリエルさんにスマホを渡して、
帰ってきたときには画面が通話画面になっていた。
「それは補給班とつながってるから、
欲しいもの、武器があれば少し大きめの声で言って。
戦闘中でも最新鋭の飛行ロボットで届くから」
私はお礼を言って、それをポケットにいれる。
「緊張してないで、勝負する?」
ガブリエルさんは私に訓練用の銃を
渡して少し微笑む。
いつもと変わらないのは彼たちの優しさ。
私も彼らの迷惑にならぬよう、頑張ることを決意した。