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With Live Planet _この星で生きる_

第4章 戦闘士訓練開始


ウリエルside


私を見据える目は静かに、しかし強く殺気が漂っていた。


ニンゲンはアストよりも脆く弱いと聞いていた。


だからSidora system に負けて死ぬと思ってた。


だが、違った。

か弱いと思ってた少女は
今、殺気を放って私の前に立っている。


「それでは、行かせていただきます」


彼女は私の方へ軽い足取りで走って来てあと2メートルほどになった途端、
低く沈み、ひと蹴りで私の真上まで来た。


「らぁっ!」


威勢の良い声と共にガキンっと剣と剣がぶつかり合い、火花が散る。


少し剣が押されるほどの強い力だ。


しかし押し切れないと分かったのか、一度後ろに飛び、体勢を整える。



「良い跳びですね、焦りました」


「そんな事思ってないでしょうに」


話して分かったが、なんだか少し声の質が変わったようだ。


お互い相手の攻撃を予測し、交わすを
繰り返している。


彼女の黒い髪が揺れる度、剣が火花を散らす。




「これは私も力を出さなきゃ…ですかね?」



剣を構え直し、幾つかの工程を練る。




彼女の剣を交わしつつ、剣をスライドさせる。

もちろん交わされるのは承知だ。

それからすぐにしゃがみ、剣を横にスライドさせ、彼女が交わすために飛んだところを




下から斜め上に剣を振るう。





明らかに感触があった。

何か柔らかいものを切った時の感触が。





体勢を直し、前を見ると乱れた髪を気にせず立っている少女がいた。


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