With Live Planet _この星で生きる_
第14章 誰が守れるか
花凛side
凄い。私、普通に歩けてる。
義足はあまり違和感はなく、普通に歩けている。
「凄いね、モーダリングの人の凄さが分かるよ」
スゥと一緒に驚いたり、リュウを抱っこして高い高いをしたりした。
「もう私、元気だし…明日はアトリ村に戻れるかな。やり残したことはないし…」
「そうだね。全部、解決できたね」
たくさん傷つけられて、たくさん傷つけて終わったがこれが本当に最善策だったのかは分からない。
午後17時、夕焼けの空が部屋を真っ赤に染めていた。
「スゥ、明日の12時にはアトリ村に帰るから。だから先に戻ってて。
やり残したことがあるの」
私がそう言うと分かってくれたのか、私のことをしばらく抱きしめてからリュウと共に帰って行った。
どうしても会いたい人がいる。
ーー私の本当のお父さんに。
慣れてきた義足を使って歩きながら、私は転移装置を使ってガイア様の部屋に入った。
久しぶりに見る彼の姿はいつもと違って見えた。
「お久しぶりです。ガイア様」
「久しぶり…アマテラス」
私のことを優しく抱きしめると、広い部屋へと案内してくれた。
「全部、ウリ達から聞いた。
気づいてあげれなくてすまなかった。
それと、私の娘なんだってな。
てっきり、もう死んだのかと思っていた」
「私もびっくりでした。ガイア様の娘で、ガブリエルさんの妹だったなんて」
「私の目の色はお前達2人の目の色なんだ。…目が赤いな?治してやろう。
汝、彼女を眼を戻したまえ。司りし神の間にその意集うと存ずる。しかりては………大地の神、ガイアにおいて知己高く4大臣に感謝給う……」
私がよく知る呪文を唱え終わったガイア様は私の目を見ると満足そうに頷いた。
「私の右目と同じ色だな。それでこそ私の娘だ」
「あなたの娘なことを誇りに思います」
そんな話をしつつ、私は彼にとあるお願いをした。
「実は…………してほしいんです。だめですか?」
「いいだろう。すべて私に任せろ。
明日の12時までには全てを用意する」
「ありがとうございますっ!」
それも無事に叶いそうなので私は部屋に戻ることにした。
「ありがとうございました、お父様」