With Live Planet _この星で生きる_
第14章 誰が守れるか
私がふと目を覚ますと、部屋も真っ暗だったので深夜のようだ。
また眠りに就きたかったが、なぜか目は冴えるばかりだったので私はしょうがないので起きることにした。
立ち上がれるだろうか…。
私はベットの柵に掴まりながら一本の足を床に降ろしてみた。
しかし手を離した途端、バランスが取れなくなり危うく転びそうになった。
それでもゆっくり時間をかけると立てたので、ベッドの横にあった車椅子に座ることが出来た。
私は慣れない操作をしつつ車椅子を走らせる。
私がいた頃と全く変わっていないはずだけど、照明がフットライトしかないからか変わったように思えた。
長い廊下を走らせていると、一箇所だけ明かりが灯っている部屋があった。
しかも何やら話し声が聞こえる。
あ、食堂か…。懐かしいな。
なんて思いながら近づくと、ガラス張りの壁からガブリエルさん達がいることに気づいた。
私は慌てて彼らからは見えない死角の位置に移動する。
「アマテラスが言ったこと本当だったら…」
「リエル、お前だけの責任じゃない。
モーダリングの人に嘘を見抜く薬頼んだから、明日にははっきりするから。」
「俺、アマテラスちゃんと楽しかった思い出があるはずなのにないんだ。
思い出せない、あるのは泣きそうな顔してるアマテラスちゃんだけだ」
「私もです…それに彼女を嫌ってた理由も分かりません」
みんなの悲しそうな声を聞くと、とてもとても胸が痛んだ。
私は彼らにこんな思いをして欲しかったわけじゃない。
ただ私は彼らの信用を取り戻したい、楽しかった頃に戻りたい、そう思っただけだった。
「みんな、ごめんなさい。ごめ…なさい」
今、彼らの元に行き慰める権利は私にはない。
だからここで彼らに謝ることしか出来なかった。