With Live Planet _この星で生きる_
第14章 誰が守れるか
「ス、スゥ⁉︎…「お前ら、救ってもらったのに心から例も言えないのか?悪者はどっちだ。自分たちが騙されてるのにも気づかず、花凛を責めて。
それでもお前ら仲間だったのかよ!」
彼らに掴みかかる勢いでスゥは部屋に入りながらそう言った。
ガブリエルさんたちも最初は圧倒されていたけど何かを言い返していた。
「お前ら、人間のくせにって…花凛はっ「ーースゥッッ‼︎‼︎」
彼が口にしようとしたことを悟り、私は止めた。それを告げるのは私の役目だ。
「あ、ごめん…。俺ちょっと頭冷やしてくる」
隅で震えていたリュウの手を取り、背中を小さくして出て行こうとしたスゥにはお礼を言っておいた。
少しは先ほど教えてもらった自尊心というものを味わってみよう。
感情のままに怒りをぶちまけてみよう。
私は大きく深呼吸した。
「人間のくせにだの、悪者のくせにだとか言う前にまずは守るべきものを守ってみろよ。
自分たちが嫌ってるやつに、見下してるやつに守られて悔しいとか思わないの?
偉そうに言うなら守るもの守ってから言いなさいよ!
それに!あなた方は言葉に惑わされすぎ。言葉は【言葉】であって【事実】ではない。事実というのは自分の目で見たこと、自分自身で体感して初めて事実だ。
ワンさんとトューさんの正体に気づかず、掌で踊ってることいい加減理解すれば?悲劇のヒロインはどっちだ⁉︎
それから。どんなに嫌いなやつでも助けられたらお礼は言うべきじゃない?
子供でもできることをできない人が大人を、この星の代表を名乗れるわけ?
そんな甘い精神で務まるわけ!?
だから侵略されかけるんだよ!
いい大人が甘えんなっ!
そもそも、私は人間じゃない!
私はガイア様の娘であり、ガブリエルさんの妹だ!」
私は全てを言い切った時、肩で息をしながら涙を流していた。
今まで我慢してたこと、抑えていたもの全てを吐き出してみた。
「お前が俺の妹……?」
「ワンとトューの正体って…?
「ガイア様の娘…?」
それぞれが疑問に思ったことを口にした。