With Live Planet _この星で生きる_
第14章 誰が守れるか
次に私が目を覚ました時、隣にスゥとリュウはいなかった。
代わりにいたのは救護員の人だった。
「あ、おはようございます。前に目を覚ましてから3日経っております。スゥさん達は着替えを取りに一度帰っておりますよ」
テキパキと働きながら私にそういうと、ベッドのリクライニング操作をしてくれた。
座る姿勢になって改めて部屋を見ると、私がいた時と何1つ変わらない。
「突如として現れた失踪中のアマテラス。我らの危機を救ってくれました」
というアナウンスの元、私が戦ってる様子がテレビで流れていた。
「アマテラスさんが来てくれなかったら今頃、俺たちはどうなってたか…。
ありがとうございました」
そう言いながら救護員の人は私に食事を食べさせてくれた。
とても少ない量のしか食べられなかったけど、少しだけ気持ちが晴れた。
ーガララッ
その時に急に扉が開いた。
「あれ、花凛起きたの!⁇」
姿を現したのはスゥで、私に気付くとすぐに駆け寄ってきた。
「さっき起きたよ。おはよう」
「おはよう、花凛。身体はどう?」
正直怪我の具合も分からないし、体の感覚もまるでない。
「痛みはありませんが下半身に力が入りません。右足の感覚が全然無くて…」
私がそう口にすると、なぜだかみんなは下を向いた。
「アマテラスさん、落ち着いて聞いてくださいね。
後半身は爆発による大火傷。身体全身にわたり、塩酸もどきによる軽火傷。
そして右太ももの斬傷なのですが…足を刺した剣には猛毒が塗られてました。
私たちがあなたを救助して処置した時には全身に毒が回る前だったので…
右足を付け根から切断いたしました」
そう言いながら救護員の方は足元の布団をめくってきた。
寝間着のズボンの片方は膨らんでいて、片方は潰れている。あるはずの足がなかった。
「義足は今、用意中です。
あの…申し訳ございませんでした。僕にもっと知識があればもしかしたら切断しなくていい道が見つかったのかもしれないのに…」
急にうつむいた彼の頬には透明の涙がいくつか伝っていた。