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With Live Planet _この星で生きる_

第14章 誰が守れるか


何ここ…真っ暗だ。

前も後ろも右左もおろか、上下も分からない。


「私は座っているの?立っているの?」



目が見えなくなったのか…そう思うとものすごく怖くなった。



『花凛…花凛、起きて』

『花凛お姉ちゃん、起きてよ…』



この声は…スゥとリュウ?


どこからか聞こえた声を探してキョロキョロすると先ほどまではなかったはずの光が見えた。



私、目が見えてる…生きてるんだ



私はその光に向かうと、だんだん彼らの声が近くなってきたような気がした。


ーーーーー



とても眩しい…真っ白だ…


どうやら私は寝ていたようでたった今、目を覚ました。


呼吸器を付けられてるし、私の周りには沢山の治療器具がある。



「花凛…?花凛っっ!」



不意に耳元で聞こえた声の方を見ると、目元を赤く腫らしたスゥとリュウがいた。



「ス、スゥ…?」



最初は何が起こったか、思い出せなかったがだんだんと思い出してきた。



「花凛お姉ちゃん、死んじゃったかと思った……」


泣きじゃくっているリュウを抱きしめたくなったが何故だか体は動かなかった。



「花凛は2週間も寝てたんだよ。
今、この星では花凛の話題で持ちきりさ」



スゥが私が寝ていた間のことを話してくれた。



彼はバァバの所に行、こちらにへと転移してきた訳だが、その時にちょうど爆発が起きたらしい。



火を全て消して、ようやく人が近づくことができたのはそれから1時間後だった。



「俺も行ったんだけど、ガブリエルさんを守るように花凛が被さっていたんだ。

2人とも息してなくてみんなで急いで救護室に運んで、今に至る。

今回も死者はいないよ。」



ということはガブリエルさん達も助かったということだ。




「それでね……やっぱいいや。無理は良くないからまだ休んでた方がいいよ」




また口を開いたスゥは何かを言おうとしてたけど、一瞬悲しそうな顔をして口を閉じた。



私もまだ5分程度しか起きていないけどすでにまぶたが重たい。



「お、やすみ……」




そう言ってまた目を閉じた。








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