With Live Planet _この星で生きる_
第14章 誰が守れるか
アマテラスside
残りは50くらいになった。
出血多量に加えて、軽度の筋肉麻痺、膨大な疲労…
そんか中でも私を奮い立たせてくれるのはアトリ村のみんなだった。
なんだか聞こえる気がするんだ。
私を応援する声が聞こえる。
「わ、私はぁぁ、やらなきゃ、いけないんだぁぁぁぁ!!」
そう叫びながら私は多くの敵を滅多切りにした。
他の戦闘士の人が背後から投げた爆弾から上がる炎の中、駈け回り斬る、斬る、斬る。
身体全体で息をして、気がついた時には残る敵はただ1つ、そして多分1番強い敵だけだった。
正直もう手足に感覚は無くなってきてるし、動かそうとするとギシギシする。
私の3倍の身長の人型ロボットが持つ剣が降られるたびに、風が私を襲う。
銃も当たってるはずなのに効いてる様子がまるでない。
爆弾使って一気に片をつけたいけど、そこまで早く動けないしガブリエルさんもいる。
でもこれ以上無意味な攻撃していつか筋肉が完璧に麻痺するのもヤバイ。
ここは一か八か…かな。
私はガブリエルさんの近くまで行ってから爆弾をあるだけ手に抱えた。
まずは足元を崩すために下の方に投げると、土ボコリと煙、炎が視界を悪くした。
その中で、足がもげたロボットが倒れるのをしっかり確認した。
「ガブリエルさん、大丈夫ですか?」
ガブリエルさんに声をかけたがどうやら意識を失っているようだ。
力が入ってない分、ものすごく重い。
それでもなんとか背負うと、私は片手に持っていた爆弾の栓を抜いた。
そしてちょうど首と胸パーツの間にある節の部分に投げ込む。
あとは全速力で扉へと向かうだけだ。
爆発まで残り4秒ーー。
3秒ーー。
カクッ。
あれ、足が動かない。身体も動かない。
2秒ーー。
なんで地面に倒れてるの?逃げなきゃ。
1秒ーー。
もうダメだ…せめて、ガブリエルさんだけでも。
私はなんとか身体に力を入れて、ガブリエルさんを包み込んだ。
0秒ーー。
大げさなほどの爆発音と爆風、身体が焼けるように熱い。
そう感じた時には、私は自分の体重を支えることができずに倒れていた。
そして、そのまま目を閉じた。