With Live Planet _この星で生きる_
第3章 アースベインという星は
まだ手に残るあの振動と感触。
血の生温かさ、生臭さ、鉄の味。
脳裏に焼きついた悲鳴と悲痛の顔。
振り払いたくても振り払えない。
だって私はーー
一瞬でも思ってしまったんだ、
人を殺すのが快感だと。
生きたい理由は最初は分からなかった。
でも半ばあたりで気づいた。
この快感をもっと味わいたい、味わいたい、味わいたい、味わいたい、味わいたい。
誰にも渡したくなくて、必死にもがき、あがき続けたんだ。
いつの間にか強く握りしめすぎていた
右手の手のひらに爪が食い込み、血が滲んでいた。
「だけど私は生きてやる」
私は決心した。何にも屈しない。
この順応性と身体能力と根性で。
その日は携帯やモニターを使って
【アースベイン】と【アスト】
の事を調べ、ノートにまとめて終わった。