With Live Planet _この星で生きる_
第3章 アースベインという星は
幾重にも厳重に掛けられた解鍵音がなり、私はようやく部屋に入る。
重たく冷たいドアを開けると、少し寒かった。
石でできた壁と床は狭く、冷たく、圧迫的に感じる。
一部に申し訳程度に引かれた毛布があり、手触りを確認したが薄い。
トイレとお風呂の確認をしてみると
まぁ、こじんまりとしてるが機能は果たせそうだ。
他には小さい鏡や、クローゼット、
テーブルとイスがあるが窓がない。
あと、大きめのスクリーンはあった。
そこには大きくAM10:34の文字。
窓も時計もないけどあれで確認するのか。
モニターの画面をタッチすると
『bar code scan』 (バーコード認証)『configuration』(設定)
『plans」(予定)
『call』(通話)
の選択肢がでてきた。
私はひとまず『bar code scan』
をタップしてみる。
『…Nowloading…Now loading…
complete. ……bar code scan.』
機械声と共に私の体全体がモニターに映し出された。
そこでバーコードを映すのだと理解してジーンズを脱ぎ、バーコードを映す。
『…Nowloading…Now loading…
……bar code scan.complete
ここからは日本語です。
第3級戦闘士、アマテラスさん。
種族は人間。16歳。
…その他の情報更新されてません。』
片言の日本語で私の情報を話す。
今のがバーコード認証なのだろう。
機械の発達の凄さを味わったところで『plan』をタップした。
「明日の予定は、訓練です。
AM9:00〜PM3:00まで。
明日転送装置に乗り、来ること。
新人のみに連絡。
黒い袋の中にあるもう一つの服に着替えてくること。
以上です」
そこまで言うと最初の画面に戻った。
私は黒い袋の中のものを下に無造作に広げると確かに服が入っていた。
利休色の軍服と金色の金具付きの黒いベルト、黒い短めの手袋、黒いネクタイ。
それに小さい端末もゴトっという鈍い音を立てて落ちた。