With Live Planet _この星で生きる_
第10章 私は誰でしょうか
トントンと包丁が何かを切る軽快な音がする。
それに小さなテレビの音と、何人かの話し声。
フッと目を覚まして体を起こすとミカさんとウリさんがキッチンに。
他の人はリビングで話していた。
そして私は柔らかくて大きなベッドの上で寝ていたようだ。
「….あれ。ここミカさんの部屋?」
私がそう言うとみんな私の方を見て普通に挨拶をしてきた。
「おはようございます…えっと昨日私の部屋で寝ませんでしたっけ?」
私だけが戸惑っているとウリさんが説明してくれた。
朝ごはんも作れないし、身動きは取れないしで結局ミカさんの部屋へ移動したそうだ。
でも私は熟睡してたから起こさないように運んでくれて、今に至る。
「あ…え、てことは私ベッド占領しちゃったってことか…」
そう気付い時、私は瞬時にベッドから降りて、床に正座をする。
「すみませんでしたっ!!」
と言うとみんな笑って許してくれた。
「大体アテラスちゃんは占領したわけじゃないよ、さっきまでリエルも隣で寝てたんだし?」
私がガブリエルさんを見ると、いたずらそうな顔して笑っていた。
なんかこういうの久しぶりだなー。
私はみんなの温もりがとても心地よいと感じていた。
それからみんなで朝食を食べて、アトリ村の報告書を作っていたら午前が終わった。
午後からはまたミカさんの部屋に集まり、アトリ村でのお話をしていた。
「……………て事を言われたんです。
バァバはホント不思議な人でしたよ」
「へー、面白い人だね!!あ、不思議といえばワンとトューだよね」
ミカさんがそう言いながらガブリエルさんの方を見るとすっごい渋い顔をしていた。
「え、何かあったんですか??」
ガブリエルさんはずっと変顔を披露しているので、ラーファさんが話し始めた。