With Live Planet _この星で生きる_
第10章 私は誰でしょうか
「知っての通りスチュアート達はリエルのことが大好きなわけだが、お前が彼女だと知ってアプローチが少しの間収まったんだ。
だがお前がアトリ村に行ってからはここぞとばかりにリエルにつきまとってきたんだ。
それであのザマだ…」
なんというか苦笑いしかでてこない。
「ま、アテラスちゃんが帰ってきたんだから少しは収まるでしょ?」
そう言ってみんな楽観的に考えていたが、現実はそうもいかない訳で……。
次の日
「みなさん、おはようございます!」
本日から再び訓練を開始するので朝早くから食堂に来ていた。
「えっと…私、こっち座りますね」
いつもの席に座ろうとしたが、あいにくワンが座っていた。
私達は今までは2つのテーブルをくっつけて周りにイスを5つ並べて、私の隣にはガブリエルさんとラーファさん、正面にウリさんとミカさんという座り方をしていた。
しかしワンとトューが来てからは私たちのテーブルにさらにイスを1つ追加、もう1人は隣のテーブルで食べていた。
まぁ、1人がちょっと離れてるのだ。
今日は私がその席に座り、食事をとる。
「僕もそっちに行こうかな…」
ガブリエルさんが私のテーブルに来ようと立ち上がったがそれをワンが止める。
「そっち行かないでくださいよぉ〜、私もリエルさんと話したいですぅ」
いつの間にあだ名呼び⁉︎…なんか悔しい。
なんて思いつつも私は「そっちで食べていいですよ」と言う。
この場を丸く収めるにはこれが1番だ。
みんな私に話しかけてくれるが、この微妙な距離が地味に話しづらい。
明らかな敵対心が見えるなぁ…
先ほどからガブリエルさんの腕に抱きついてるワンとトューがチラチラこちらを見てくる。
「…あ、私アトリ村の報告書提出し忘れてた!すみません、先いきます!」
私は残りのご飯を片付け、席を立つ。
「あとでね?アテラス」
テーブルを横切った時に不意にガブリエルさんが私の腕を掴んで言った。