• テキストサイズ

With Live Planet _この星で生きる_

第10章 私は誰でしょうか


誰かがノックもなしに、ドアを開ける音がした。


それはとても静かだったのでリュウもスゥも気づいてないようだ。


「ごめん、トイレしてくるね…」



私は部屋の扉をしっかり閉めて、トイレに行くふりをして静かに玄関の方へ向かった。



暗闇に見えるのは3つの人影、どうやら3人のようだ。



武器は暗いため確認できないが、持ってないことなんてありえないだろう。




私はそろりそろりと近づき、玄関の扉を見張ってると思われる人影を思いっきり蹴飛ばして、外に出した。



当然他の2人も異変に気付き、外に出すことができた。



通路にある街灯でハッキリと悪党どもの顔が見えた。



3人の無精髭を生やしたいかにもな悪党の腰にはそれぞれ剣がある。



「おい、こいつアマテラスだぞっ!」



向こうも私の正体が分かったところでいきなり3人は逃げ出した。


私も追いかけようとしたところ、玄関の扉からスゥとリュウが出てきた。


「アマテラスッ⁉︎どうした⁉︎」


と言われたが答えてる暇はない。



「家に入って、絶対出てこないで!!」


とだけ言って、私も追いかけた。



3方向に別れたので、1人を追うと近くにあった家に逃げ込んだようだ。


中に入ると、家にいた村民を剣で脅している。


私は銃でうなじを狙い、弾を撃つ。


実弾ではなくスポンジ弾だが威力はあるので気絶させることはできた。


「家から絶対に出ないでください」


とだけ言って私悪党を外に放り出して、体をぐるぐる巻きに縛っておいた。




それから次の家でもほぼ同じ事をして、
残り1人になった。


しかし、1番恐れていたことが起こってしまった。




残った1人が両脇に村民を抱えて、人質を取り始めてしまった。



しかも銃声を聞いて村民達も家から出てきてしまい、みんな慌てふためいてい
る。



敵まではおよそ5メートルほど。



「動くんじゃねぇ!人質を解放して欲しけりゃ、アマテラスお前が代わりになれ!」



どうやら、私を人質にして城から金をふんだくるつもりなんだろう。



なんていうか、私も舐められたもんだ。



「分かった、私がそっちに行く!」



私は手にしていた銃を置き、両手を上げて一歩を踏み出した。




/ 233ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp