With Live Planet _この星で生きる_
第10章 私は誰でしょうか
そうしていつもの5人に戻った。
みんなお酒を飲みすぎて絡み合っているが、さすがイケメン。全然むさ苦しくない。
お酒を飲んでいない私だけが正気でその様子を見ているが、あんなに冷静だったり、強い人も子供に見えてきた。
ミカさんの苦労を減らすために皿洗いしようかな。
私はテーブルの上のものをすべてシンクに運び、お片づけをする。
「アテラスちゃん〜、ありがとう」
顔を真っ赤にしたミカさんが手伝おうとしてくれたが、皿を割りそうなので断っておいた。
全て洗い終わり、キッチンを出ようとしたら後ろからいきなり目の前が真っ暗になった。
「わっ…誰ですか⁉︎」
「ミカだよ、ほいこっち座って!」
何だろうと思いつつ、キッチンにあった椅子にへと座らせられる。
目をつむってるよう言われたので、つむると目から手を離された。
ガサゴソと音がしてミカさんの「ん、美味しくできてるっ」という声が聞こえた。
「はい、口開けて〜!あーん!」
私はアホみたいに口を開けると、何か冷たくて甘いものが入ってきた。
「チョコレート…ですよね?美味しいです!」
私はそう言ったがミカさんから返事をかえってこない。
「…目、開けてもいいですか?…!!」
私が言った直後だった。
柔らかくて熱いものが私の唇に重なる。
とっさに目を開けると私にキスをしているミカさんが見える。
唇が離れ、私が驚きで口をパクパクさせてる時にミカさんは自分の口元に人差し指をやる。
「ー分かってる、リエルのこと好きなの。でも俺が先に好きになった自信あるから…絶対奪う!!」
「これは宣戦布告だからっ」といったミカさんは私に小さな箱を渡した。
「これ明日持って行って食べてね?俺の手作りだから!」
私を置いてミカさんはまたみんなの元へ戻って行った。
…私はどうしたらいんだろう。
なんて考えているとリエルさんに呼ばれたので若干ギクシャクしながら私は行った。