With Live Planet _この星で生きる_
第10章 私は誰でしょうか
「アテラスちゃ〜ん!今日は一緒だねぇ!」
そう言って私の方へ跳ねながら来たミカさん。
彼には悪いが、子犬のが尻尾をふってるイメージをしてしまった。
「そうですね、3級戦闘士はなんだか懐かしいなぁ!」
「懐かしいって言っても1日もいなかったじゃん!すぐに1級になったし?」
「まぁ、確かに……えっと、訓練内容は…」
私は手元の資料をめくり、該当する所を見る。
今日はそれぞれの武器の種類に分かれての訓練となっていた。
「俺は弓と長剣かな。他のお願いできる?」
「私は拳銃と短剣ですね!分かりました」
決めなければならない事はほとんど決まったので、訓練生が来るのを待つ。
誰か来た、と思ったらガブリエルさんだった。
「遅かったですね、5分遅刻ですよ」
ウリさんがそう言うと、ガブリエルさんはなんだか疲れたように答える。
「スチュアート姉妹に捕まってた…ヤバイ」
んー、なんというかどんまい…。
少しだけ香水や化粧品の匂いがするガブリエルさんに気持ちが曇った。
しかし、訓練も控えてるので自分の事は一旦置いておこう。
他の人たちも話し合いをしていると、次第に訓練生が続々と集まってきた。
いつものようにウリさんが仕切り、話をした後に転移装置でそれぞれのグループに分かれる。
「じゃ、俺はこっちだからアテラスちゃんまたねっ!」
ミカさんと別れた後はまず、人数確認から始まった。
えっと拳銃が30人、2丁拳銃は3人、短剣は….とにかくたくさん。
私は拳銃の方が得意なんだけどな、と思いつつ短剣率が多い事に変わりはない。
「それでは短剣グループは2人1組になって、対人訓練をしてください。
拳銃グループは10メートル先の的に、訓練用の玉を用いて撃ってください。」
基本的な指令を出した後に、短剣グループの方を回る。
「そこは脇をもっと閉めて、右足軸に回る……ん、そう。で、こう来たら…こうやって、いい?」
「なるほど、ありがとうございます!」
私が改善点を言うと恐ろしいほど素直に直してくれる。
何人の人にも改善点を言う。明らかに100人以上だろう。