• テキストサイズ

With Live Planet _この星で生きる_

第9章 戦闘士補佐の問題


約30分で25通ほど見たわけだが、どれも私に好意を持ってくれてるようでとても嬉しい。


「ーなんでにやけてるの?結構気持ち悪いよ?」


不意に頭上から聞こえた声でハッとして上を向く。

手紙に集中しすぎてガブリエルさんがお風呂からあがったことに気がつかなかった。


「うっ、うるさいでーす!!気持ち悪くないでーす!…わっ!」


私が反論すると、顔にガブリエルさんの我が身から滴った水がかかった。


「もー、ちゃんと拭かなきゃ風邪ひきますよっ!少しかがんでください!」


私はそう言いながら、首にかけてあったバスタオルで髪の毛をワシャワシャと拭く。

大人しく目をぎゅっとつむっている様子が新鮮で子供みたいだ。


「はい、終わりっ!!」


髪からバスタオルを取るとものすごく髪がぐちゃぐちゃで面白かった。


「ーん、とかして!!」


そこにすかさずクシを渡してきたガブリエルさんに苦笑しつつも優しくとかしてあげる。

濡れてツヤのある髪の毛はとても綺麗で、しかも良い匂いがした。


そんなやり取りが終わると、ガブリエルさんと手紙を読む事を再開した。


「見てよこれ!アマテラスさん大好きだって!二股だぁ、浮気だぁ!ダメなんだぁ!!」


不満そうな声で手紙を私に見せてくる。
それを見ると明らかに子供の字だし、
名前で判断する限り女の子だ。


「女の子の好きはガブリエルさんの好きとは違いますよ。だから二股でも不倫でもありませんっ!」


私は手紙の奥にいるガブリエルさんを覗き込むように下から見ると、ガブリエルさんはやや不満そうだった。


「僕だけのアテラスでいて欲しいのになぁ〜」

「ガブリエルさんだって星民のヒーローだからみんなのガブリエルさんですよ?」

「心はアテラスにしか向いてないもん!」

「なら私もです!!」


というかなりのテンポで掛け合いをしていて、途中で吹き出してしまった。

どうやら私たちはかなりのバカっぷりを
繰り広げていたようだ。

/ 233ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp