With Live Planet _この星で生きる_
第9章 戦闘士補佐の問題
それにしてもなんでこんなにも寝顔が可愛いのか……。
なんて思い、ずっと眺めていると気づいた時には約束の時間の30分前だ。
本当はもっと寝かせたかったが大事な会議があるので遅れるわけにはいかない。
「起きて、アテラス!アーテーラースー!」
何度か名前を呼ぶとじんわりとその目を開いた。
不意に彼女の手が僕の頬に伸び、微笑んでくる。だから僕も手を重ねる。
「おはよう、もうすぐ時間だよ」
と言うと彼女は起きて、欠伸をした。
「…おはようございます。足痛くないですか?」
起きた直後に人を気遣える人なんてそうそういないだろう。
僕はこの優しさに惹かれた。
僕も彼女を気遣いながら、少しだけ乱れてた髪を整えてあげた。
それから少しだけ雑談していると、なんだか眠たくなってしまった。
少しだけ甘えちゃおうかな、と思って
彼女に体を預けた。
なんどか名前を呼ばれたが疲れには抗えないわけでそのまま目を閉じた。
目を閉じて彼女の温もりと匂いだけで、眠るよりも疲労回復する気がする。
そんな時にアテラスが僕の背中にやさしく腕を回してきた。
「ー好きです…ガブリエルさん」
今、なんて言った…?
好きって……アテラスが僕のことを?
言葉に表せない喜びが体全体に広まったが一応寝たふりを続ける。
やっとその言葉が聞けた、やっとアテラスが僕のものになってくれた。
という幸せににやけそうになるが得意のポーカーフェイスで隠しておいた。
「ーきて!ガ……さんっ!起きて!」
体を左右に揺らされて彼女の匂いが鼻腔をくすぐる。
どうやらいつの間にか本当に寝てしまっていたらしい。
「おはよう」と言うと、アテラスは慌てた様子で軍服に着替えていた。
「あと5分しかないです、急ぎましょう」
ワイシャツがズボンから出てるし、ベルトもきちっとしてない軍服姿のアテラスがとても可愛い。
しかも告白?された後だったのでもう何も考えられない。
「ほら、早く行きますよっ!」
彼女はそんな僕の手を取り、食堂へと走っていく。
握られてる手が僕の幸せを表してるようだった。