With Live Planet _この星で生きる_
第7章 アースベインの女神
そして新しいカクテルをもらった時にちょうど料理ができた。
「アテラスちゃんは目をつむって!」
ミカさんの言葉でウリさんがすかさず私の目元を優しく手で覆う。
皿などがカチャカチャなり、それらが静止した後に手を離すよう言われる。
視界が明るくなり、テーブルの上を見ると見覚えのある料理が並んでいた。
「うわぁ!これ日本食じゃないですかぁ!肉じゃがなんてよく作れましたね!
しかもお刺身も、これは枝豆ですね!」
私は懐かしむように一品一品を見ていきながら、匂いを楽しむ。
「チキュウのニホンって奴を勉強してみた!どう?気に入った?」
私はとびっきりの笑顔で頷いてから、
もう待てないといった様子でミカさんを見つめる。
「どうぞ、お召し上がりください!」
私はその一言で箸を持って肉じゃがを手に取り、ほくほくのジャガイモを食べる。
あぁ、なんて久しぶりの味だろう。
この優しい醤油の味!まさにおふくろの味!…なはず。
「すっっっごく美味しいです!天才!ミカエル様っ!」
私はミカさんの手を握り、尊敬の眼差しを向けてから、また別の料理を食べる。
みんなは初めて食べる料理のようで、恐る恐るといった様子だったが一口食べた瞬間あっという間に皿が空になっていった。
「ごちそうさまでしたぁぁ!」
私は締めにカクテルを一口飲んで、お腹をポンポンと叩く。
「アテラスちゃんは美味しそうに食べてくれるから、作りがいがあるよ!」
そう言いながらミカさんは片付けを始めようとしてたので私も手伝った。
キッチンから見えるリビングではウリさん、ラーファさんとガブリエルさんが3人で戯れている。
すっかり酔ったみたいで男3人が抱き合っているが、むさ苦しいどころか可愛ささえ感じる。
「私後やっておくのでミカさんは向こうで戯れてください!作ってばっかで飲んでないでしょ?」
私は洗いたてのグラスを無理やり持たせてミカさんをリビングにへと押しやった。