With Live Planet _この星で生きる_
第7章 アースベインの女神
「みなさんはお返事を書いたりするのですか?」
私がそう言うとみんなはぎょっとした。
「さすがにその数は返信できないだろう。読むだけでも1ヶ月は掛かるぞ」
確かに2時間近く読んでるのに手紙は減っていない。
でも書いてくれたからにはお返事を書きたい。
「お返事を書きたいなら、全星民向けに書いてテレビで報道してもらったらどうです?」
さすがはウリエルさん!と私が思っているとまたテルシーさんが来た。
「アマテラス、ガイア様がお呼びだ」
「ガイア様が?…私を?」
私が戸惑っている間に催促され、私はテルシーさんの後を付いていく。
私何かしでかしただろうか。などと思っていると転移装置に乗り込んだ。
一瞬の間に来る胸あたりがふわっとするあの感覚に耐えた。
目の前には見たことの無い扉だった。
「私は今回入る事を許されてない。行け」
私の背中をトンっと押されて、一歩を踏み出すと扉は勝手に開いた。
おずおずと中に入ると、後ろで扉が閉まる音がした。
「そのまま真っ直ぐ進め」
どこからか声が聞こえ、私は進む。
大理石のような石床が私の足音を高鳴らす。
進むにつれ、なにやら扉が見えてきた。
「その扉を開けろ、私がいる」
扉を開けると、私は室内にいたはずなのに芝生や青々とした葉がついてる木もあるお花畑のようなところにいた。
「わぁ、綺麗……ぁ!」
そして、視界の真ん中あたりに人がいた。
私がその人に近づくと、その人はこちらを向いた。
私と同じ黒髪、整った顔立ち、高い鼻。
そして紅色と黒のオッドアイ。
「お前がアマテラスだな?私はガイアだ」
低い声はなんだか安心して、懐かしく感じるような気がした。
「はい、アマテラスです。お初にお目にかかります、ガイア様」
お偉い人なので恭しく腰から体を折る。
「堅苦しいのはよせ。…ちょっと話してみたくなった。あの戦いを見てな。
本当はここに来た日に話そうと思ったがなかなか決心がつかなくてな」
「決心…ですか?」
私は意味がわからず、そのまま復唱する。
ガイア様はなにも答えず、ついてこいと目で示してきた。
少し歩くと椅子とテーブルがあり、そこに座った。