第1章 始めに
何処だったかはよく分からない。
子供の足で昼夜走ったとして、およその辺りにしか飛べない。
その場所が安全な場所なのか危険な場所なのかも誰も知らない。
瞬間移動するだけ、それでもとても危ない事だ。
ただ、ぼく達は未開の地に調査に行くことをここ何十年も怠っていた。
少しづつ距離を伸ばしていけば、そうとも考えた。
いや、間違いなくそれが安全な方法だ。
それでも、ぼくはお姉さんに会いたいという気持ちが先走り、
おおよその判断で遠方に瞬間移動すると勝手に決めた。
司令塔にお願いし、ほぼ見苦しい嘆願をし、周りに戦闘員がいることもお構いなく、土下座までして旅立つ事に決めた。
旅立ちの日、夜までの自由時間をもらい、ぼくは瞬間移動を行った。
何かがおかしい。
あそこにいるのは、幼いころのぼくと、お姉さん・・・・
ここは、パラレルワールドなのだろうか??
恐る恐る近づく、お姉さんはぼくを見ている。
幼いぼくと、今いるぼくを・・・
ぼくはお姉さんに声をかけた。
ぼく:「お、お姉さん。ぼくがわかるの?」
幼いぼくに気付かれないように、気配りをしながらコクリと頷いてにっこりと微笑んだ。
ぼくはやっぱりお姉さんのことが好きだ。
自分に起きていた過去の出来事を全て忘れ今、ぼくはお姉さんと一緒にいる。
ぼくとお姉さんの年齢は、今は同じぐらいだろうか?
ぼくは、お姉さんとゆっくり歩き始めた。
ぼくは、幼いぼくには見られていないようだった。
ワザと頭を叩こうとしたけど、ぼくの手は体をすり抜け触れなかった。
自分自身には見えないし、触れない。なんの影響なのだろうか?
それとも、お姉さんには特別な力が合って、ぼくを見ることが出来るのだろうか?
でも、これから起きることを考えるとぼくは怖くなった。