第7章 真珠の首飾りの女(ドフラミンゴ)
だが、そのそっけなさが逆にドフラミンゴに火をつけたのか。
「本当に可愛げのねェ女だな」
クレイオの身体を開放するどころか、両脚を大きく広げさせる。
膝の裏から太ももの付け根に向かってゆっくりと手の平を這わせると、生娘のように薄ピンク色の媚肉に目を落とした。
「だが、お前ほど可愛い女もいない」
ドフラミンゴはクレイオが嫉妬していると思っているのか、楽しそうに笑っていた。
「勘違いするな、おれは誰も抱いてきてはいねェ。お前の方がずっといいからな」
「・・・・・・・・・」
「おれは抱きてェ女しか抱かねェことぐらい、お前も知っているはずだ」
だから、ファミリーにも入ろうとしねェお前をここに置いている。
最高幹部のトレーボルが“部下への示しがつかない”とうるさいから、夜伽という肩書を与えたが、そんなものはどうでもいい。
「クレイオ、お前を創造した“天”に感謝しろ」
その瞬間、クレイオの表情が強張った。
「お前のその美しい容姿を目にした者は心を奪われ、髪から漂う残り香を嗅ぐだけで狂おしいほどの心の高まりを覚える」
世界一の美女と謳われる海賊女帝に勝るとも劣らない。
このドレスローザでいたる所に咲き誇るバラ。
お前を例えるなら、まさに神が作り出したこの世で最も美しいその花のようだ。
「おれの金や地位目当てで寄ってくるゴミ共のことなんか気にするんじゃねェよ」
お前は“天”が生み出した女。
だからこそこのおれに相応しいということを、何故理解しねェ。
「・・・・・・・・・・・・・」
しかし、クレイオはドフラミンゴの言葉のどれ一つにも嬉しそうな顔はせず、自分を求めてくる“天夜叉”の欲望をただ目を閉じて受け入れるだけだった。