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【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第6章 真珠を量る女(ロー)





すると、ペンギンが微笑みながら頷いた。


「約束する。そのためにも“覚悟”を決めたんだ」


そしてもし、ローが志半ばで死ぬことがあれば、彼の意志はかならず自分達が引き継ぐ。

それが“仲間”というものだから。


「キャプテンは今、目的を果たすことを糧として生きている」


その目的とは、亡き恩人の想いを遂げること。
コラソンが果たせなかった、ドフラミンゴを止めるという目的のために、彼は今を生きている。


「そのためだったら死んでもいいと思っていたはずだ。だけど、キャプテンはクレイオさんに出会った」

「・・・・・・・・・・・・」

「キャプテンはきっと、こう思っている。クレイオさんがいるから死ぬことはできない、と」


コラソンの本懐を遂げることが、ローにとって“生きる力”だとしたら。
クレイオへの尊敬と愛情は、彼にとって“死なない力”。

だから、そこを刺されれば必ず死に至る、“心臓”の真上に刺青を彫った。

この場所のタトゥーだけは傷つけることを許さないという覚悟を決めて。


「おれ達にできることはただ、キャプテンを信じ、どこまでもついていくこと」

「・・・そしてそれこそが、彼にとって必要なこと」


本当に・・・

ローは素敵な仲間を持っている。


「私の刺青は相当な痛さよ、あのローも脂汗を浮かべていた。最後の確認だけど、心変わりはないわね?」


それぐらいの痛みに耐えられないようじゃ、この先ローと一緒に航海することなどできやしない。
三人は真剣な顔で頷いた。


「それでは・・・」


深呼吸を一つ。
その瞬間、クレイオの纏う空気が変わった。



「6代目ホリヨシ、貴方達の御覚悟を彫らせていただきます」



ぺポは背中に。

シャチは右肩に。

ペンギンは心臓の上に。



クレイオはそれぞれの場所に、ローの背中に彫ったものと同じ刺青を施した。










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