第5章 花火　～君に残す最後の炎～　（エース）

熱い。
エースに触れられた場所全てが火照り、心臓の鼓動が早まっていく。

「ん・・・」

クレイオの中に侵入しようとする直前、エースが唇を重ねてきた。
最初はチュッチュッと啄むようだったキスが、次第に吸い上げるようになり、その濃度を上げていく。

たまらなくなって両腕を火拳の首に回すと、今度は深く舌をねじ入れてきた。

「はぁっ・・・エース・・・！」

早く一つになりたい。

持ち主の方角へ向かって絶え間なく動くビブルカードに意思があるとしたら、きっとこんな想いなのかもしれない。

でも、とうに我慢できなくなっていたのはエースの方。

十分に潤んでいる秘部の奥へとゆっくりと自身を沈めると、嬌声交じりの息を吐いた。

「アァ・・・」

挿入した途端、クレイオがエースを二度と離したくないとばかりに強く締め付けてくる。
その健気な力が愛おしくて、唾液が顎を伝ってもなお、唇を求め続けた。

「お前の中、すげェ・・・」

このまま動いたらどうなってしまうのだろう。
怖い気もするが、もっと奥に沈みたい。
彼女の身体と溶け合いたい。

エースは一つだけ深呼吸をすると、ゆっくりと腰を動かし始めた。

「・・・ッ・・・」

眉根を寄せ、顔を横に背けながら快感に耐えようとしているクレイオ。
海賊を手玉にとる娼婦のようなグラマラスな身体をしているわけではないのに、どうしてここまで興奮してしまうのだろう。

娼婦や海賊、普通の女だけでなく、白ひげの看護をしている色っぽいナースともセックスをした経験があるが、それでもここまでの昂ぶりは覚えたことがない。