第1章 始まりと終わりの町(シャンクス)
大きな帆に風を受け、海賊船は力強く前へ進んでいく。
新たな物語を生み出すために。
クレイオは一人、岬に立ってそれを見送っていた。
「行ってらっしゃい、シャンクス。大海賊時代はまだ始まったばかり」
人間の命はいつか必ず、ぱったりと本が閉じられるように終わる。
それが一つの物語の切れ目となる。
しかし、彼女の本は閉じられることなく、1ページ、1ページと増え続けていく。
「私はここ、ローグタウンで貴方達の生きた証を守っていくから」
“始まりと終わりの町”として知られるこの地で、彼女はこれから数々の物語を残していく・・・
永遠に───
第1章 「始まりと終わりの町」 Fin.